脂肪肝など肝臓機能障害の改善に悩んでいる人は多いです。肝臓は「お酒の飲み過ぎで悪くなる」というイメージがありますが、お酒を飲まない人でも肝機能障害は起きます。

また、肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれており、肝機能低下があったとしても自覚症状がほとんどないため、血液検査の数値で確認するまで肝臓に問題があることを気付かない人も多いです。

肝機能の改善にはお酒の量をコントロールすることは欠かせませんが、そのほかにどのようなことを意識すれば良いのでしょうか。肝機能障害を改善するには、まず肝臓の働きをしっかり理解し、肝機能向上の重要さを意識することが必要です。

ここでは、「肝臓が体内でどのような働きをしているのか」を確認し、「DHA・EPA(魚油)は肝機能改善のためにどう作用するのか」について述べていきます。

体内で重要な働きをする肝臓

肝臓は体内で最も大きい臓器であり、私たちが生きていく上で欠かせない働きをしています。また、肝臓はたくさんの働きを担っているため、大量の酸素が必要であり、毎日たくさんの血液が流れてきています。

肝臓の主な働きは「栄養の代謝・貯蔵・排出」「アルコールや薬物の解毒」「消化液の合成」の3つです。では、これらの働きを一つ一つ確認していきましょう。

肝臓が行う栄養の代謝・貯蔵・排出

私たちが食べ物から摂り入れた栄養素は胃や腸で分解されて腸粘膜から吸収されます。その後、栄養素は肝臓に運ばれて、「細胞に取り入れやすい状態」に変えられます。そして、各栄養素は血液に乗って肝臓から細胞に運ばれ、全身の細胞でエネルギーとして使われるのです。

つまり、私たちの身体は食べ物の栄養をそのままの形では利用できないため、利用しやすい状態にする「肝臓での栄養素の変換作業」が欠かせないのです。肝細胞(肝臓の細胞)一つだけで500種類もの変換を同時に行うことができ、肝臓は「人体の化学工場」とも呼ばれています。

さらに、肝臓では体内で使われるために必要なアミノ酸も合成しています。肉や魚から摂り入れたたんぱく質が分解されて肝臓内に運ばれると、そこから肝臓は必要なアミノ酸を合成し、必要な個所に送り出しています。

このように肝臓は栄養素を変換したり、合成したりして、身体中にある細胞が栄養をエネルギー源として使いやすい状態に整えて送り出す準備をしているのです。

細胞は自分のサイズに合った状態のものしか取り入れられないため、肝臓は各細胞に合わせて栄養素を細かくしたり、変換したりしているのです。赤ちゃんが食べられるように小さくしたり柔らかくしたりして離乳食を作るお母さんと同じような役割です。

また、肝臓は栄養素変換の際、いったん肝臓内に栄養素を貯蔵します。それは栄養素が体内にない場合(飢餓時)でも、生きていくためのエネルギーを作り出さないといけないからです。

特にエネルギー源の代表的になるものが糖質(ご飯、パン、麺、砂糖、果物など)から分解されるブドウ糖です。私たちの身体は睡眠中もエネルギーが必要です。そのため、「ブドウ糖 → エネルギー」の変換は24時間必要です。

ブドウ糖の元になるものを肝臓内に貯蔵しておき、血液中に存在しているブドウ糖量を肝臓が調節し、不足していれば放出します。そして、ブドウ糖は血液中から全身に存在する細胞内に取り込まれ、エネルギーとして使われます。

血液中に存在しているブドウ糖が不足していると、細胞内はエネルギー不足となり疲れやダルさの症状がでます。逆に血液中にブドウ糖が多く存在し過ぎていると、血管内を傷つけて動脈硬化の原因となります。

つまり、肝臓は血液中のブドウ糖の量を常に調節して、「ブドウ糖 → エネルギー」の変換を滞りなく行えるように監視をしているのです。

また、肝臓でも貯蔵しきれないほどの糖質が運ばれてきたときは、中性脂肪として体内に蓄えられます。いわゆる肥満です。肥満になると、肝臓にも負担がかかり機能低下を起こすため、糖質の摂り過ぎには注意が必要です。

さらに肝臓はビタミン(A・D・E・K)やミネラル(鉄・亜鉛)も貯蔵しており、血液中に送り出すための調節をしています。これらのビタミンやミネラルは身体の酸化を防ぐことで細胞を守ったり、血液中で栄養素や酸素を運んだりと、とても重要な役割をしています。そのためビタミンやミネラルの過不足が起こらないように肝臓で調節しているのです。

細胞に必要な栄養素を送り出す一方、細胞で不要となったものを尿や便にしやすい状態に変えるのも肝臓の作用です。このように肝臓は身体全体に必要なもの、不要なものを利用しやすいように調節する重要な臓器なのです。

アルコールや薬物の解毒

私たちの身体には栄養の元となる食べ物以外にも、ウイルスや細菌など身体にとって取り入れたくないものも入ってきます。また、アルコールや食品添加物、薬も体内には取り入れたくない異物です。さらに、食べ物などを分解する過程でも不要物が発生します。

このように私たちの身体には体内に入ると有害となるものが次々入ってくるのです。身体にとって有害なものを分解・解毒し、無害なものとして排出するのが肝臓の仕事です。

例えば、たんぱく質食品(肉、魚、卵など)を食べると消化されてアミノ酸に変わります。アミノ酸が分解される段階でアンモニアという成分が自然に発生します。このアンモニアは脳内に入ると悪影響をおよぼし、脳障害を起こしてしまいます。

そこで肝臓にてアンモニアは尿素という身体にとって無害なものに変えられ、腎臓を通って尿として排出させられるのです。

お酒に含まれているアルコールについても肝臓が無毒化してくれます。肝臓に入ったアルコールは酵素によってアセトアルデヒドという物質まで変えられ、さらに毒性がない酢酸に変化させられます。そして、ようやく尿などから排出できる状態となるのです。

このように肝臓は休む暇なく体内にとって有害となる物質を無毒化するために働き続けています。普段からお酒をたくさん飲んだり、食品添加物入りのものばかり食べていたりする人は肝臓に負担がかかっていることが分かります。

肝臓は解毒以外にもエネルギーを作るために栄養の量や状態を調整している重大な仕事を担う臓器です。解毒しなくてはいけないものを大量に摂取する生活を続けていると、肝臓は疲れてしまい、身体のエネルギーを作る状態が保てなくなってしまいます。

肝臓の負担を減らして健康的な栄養状態を保つためにも、お酒や食品添加物、薬の摂り過ぎには気を付けましょう。

消化液の合成

肝臓は栄養の代謝や解毒以外にも消化液を合成する仕事もしています。肝臓では胆汁(たんじゅう)と呼ばれる脂質やビタミンを分解する消化液を作っています。胆汁は脂質を腸から吸収しやすい形に分解する手助けをするため、合成量が少ないと脂質が吸収できない状態となってしまいます。

脂質自体はそのままでは水に溶けない性質ですが、胆汁が作用することによって水に溶けやすくなり、吸収されやすい状態となります。また、脂溶性ビタミンであるビタミンA・D・E・Kの吸収にも胆汁は欠かせません。

胆汁はコレステロールが材料になって合成されます。そのため、体内にコレステロールが不足していたり、肝臓機能が低下していたりする場合は胆汁の合成が促進されません。

胆汁が不足することで、脂質や脂溶性ビタミンの吸収はされにくくなり、体内に必要な脂質が取り込めません。脂質はホルモンの材料や細胞膜の成分として、体内ではとても重要な役割があります。

胆汁不足によりしっかり脂質が吸収されないことで、体内では良質な脂質が不足する上に、取り込まれなかった脂質が腸粘膜を傷つけてしまいます。このように、胆汁は健康的な身体に欠かせない消化液なのです。

肝臓の働きを3つ確認してきましたが、肝臓は身体全体の栄養の状態をコントロールし、不要なものはいち早く排出できるようにしているとても重要な臓器です。胃や腸のように直接痛みや不調を私たちに感じさせない分、肝機能低下になっていても気づきにくいです。

ただ、肝臓は「縁の下の力持ち」として機能が少しでも低下していると、身体の土台が崩れ、身体全体の調子が整いません。

血液検査の肝臓の数値で異常が見つかる前に、普段から肝臓に余計な仕事を増やさない生活を心掛けましょう。

血液検査の肝臓の数値が表す身体の状態

肝臓の機能低下は血液検査の肝臓の数値で初めて気づく人が多いです。肝機能を表す主な健康診断の項目は「ALT(GPT)」「AST(GOT)」「γ‐GTP」です。

ALT、AST共に肝臓でアミノ酸を作り出す酵素です。これらは肝臓の細胞に異常があるとき、肝臓から血液中に流れ出ます。そのため、血液検査でALT、AST共に基準値より高値になった場合は肝臓に異常があることが分かります。

肝臓の異常にはいくつか種類がありますが、一般的にALTがASTの数値を上回っている場合は、脂肪肝や慢性肝炎、ウイルス性肝炎などが疑われます。また、ASTがALTの数値を上回っている場合は、肝硬変、肝臓がん、アルコール性肝炎、心筋梗塞などが疑われます。

ALTは肝臓だけでなく心臓の筋肉にも存在するため、ALTの方がより流出していると心臓の疾患も疑われるのです。

また、γ‐GTPはたんぱく質を分解する酵素であり、肝臓に存在しています。肝臓に異常が起きると、γ‐GTPも肝臓から血液中に流出します。特にγ‐GTPはアルコールに反応するという特徴があるため、高値の場合は、アルコールを原因とした脂肪肝や肝炎が疑われます。

このように血液検査で肝臓の機能低下と判断される項目は、「肝臓でたんぱく質の合成や分解に関わる酵素が血液中に流出しているかどうか」で分かります。

一方、これらの数値が低過ぎるのも問題です。血液検査では低過ぎても指摘されませんが、これらはたんぱく質の代謝に関わる酵素であるため、不足していると肝臓でのたんぱく質代謝がスムーズに進みません。

ALT、ASTなどの酵素はビタミンB群などを材料にして作られます。普段の食事から野菜や肉、魚などバランス良く食べ、ALT、ASTの適切な数値を保ちましょう。ALT、AST共に20前後の数値であるのが適量だとされています。

脂肪肝とはどのような状態か

血液検査で肝臓の機能低下を指摘され、最も多くの人が診断されるのが脂肪肝です。脂肪肝といえば、肝臓に脂肪がついているイメージがあり、太っている人の疾患だと認識されがちです。しかし、脂肪肝は痩せている人やお酒を飲まない人でもなりやすい疾患なのです。

一般的に健康な人でも肝臓の中に3%は脂肪を貯めています。しかし、肝臓の中の脂肪が30%を超えると脂肪肝として診断されます。主に脂肪は肝臓のどこに貯まるのかというと、それは一つ一つの肝細胞の中です。

健康状態の肝細胞に比べ、多くの脂肪が肝細胞中に存在するようになると、肝細胞自体が脂肪へと変わってしまいます。そのため、代謝や分解、解毒、胆汁合成などの仕事をするはずの肝細胞がどんどん少なくなり、肝臓の機能が全体的に低下してしまうのです。

こういった理由から脂肪肝を放置していると、肝機能がどんどん低下してしまい、肝硬変や肝がんにつながります。その結果、肝臓の機能がますます低下し、健康上の問題がでてきてしまいます。肝硬変や肝がんにならなくても、栄養の代謝や解毒がしにくいことで、身体には疲れやすさや体調不良が表れます。

脂肪肝の主な原因は高脂肪・高糖質なものの食べ過ぎ、運動不足、アルコールの飲み過ぎです。暴飲暴食や運動不足が続いていると、数ヶ月でも脂肪肝になってしまうことがあるため注意が必要です。

しかし、このような暴飲暴食とは無縁で、逆に痩せ型の人でも脂肪肝と診断されることがあります。それはたんぱく質やビタミン、ミネラルなど身体に必要な栄養素の摂取不足により起こります。

身体に必要な栄養素が摂れていないと、脂質の代謝に必要な酵素や栄養素が不足し、脂質の代謝不良により、脂肪として肝細胞に貯められてしまいます。

満足な食事がとれない世界各国の子供たちは、脂肪肝の子が多いとされています。それはたんぱく質やビタミンの不足によって脂質代謝が行われていないことが原因になっているのです。

脂肪肝は放置しておくと危険です。ただ、脂肪肝になっていてもほとんどの場合は自覚症状がありません。暴飲暴食を日々繰り返している人は心当たりがあるかもしれませんが、痩せている人は自分が脂肪肝になっていることを想像しにくいです。

脂肪肝を防ぐには、もちろん血液検査から肝臓の状態を把握しておくことも重要なことです。しかし、普段の生活から、肉や魚、野菜などのバランスの良い食事、アルコールの適量摂取、運動習慣を心掛けることが一番の基本になります。

脂肪肝の改善に必要なDHA・EPA

国立がん研究センターが11年間9万人の男女に行った調査によって「DHA・EPAを豊富に含む魚をよく食べる人は、ほとんど食べない人に比べて、肝がんを発生するリスクが36%低下した(2012年6月)」という報告があります。

このように肝機能の維持にDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)は効果的だとされています。では、脂肪肝などからの肝機能障害にDHA・EPAはどのように作用しているのでしょうか。

DHA・EPA(魚油)は血管の壁をしなやかにし、血管内を通る血液を流れやすい状態にします。血流が良くなることで、栄養素は流れやすくなり、肝細胞に脂肪は貯まりにくくなります。また、血液によって酸素が運ばれます。酸素は栄養代謝に必要な成分のため、酸素が十分運ばれることで代謝しやすい状態となります。

また、DHA・EPAは細胞膜に多く運ばれ、細胞膜を柔軟にします。細胞膜が柔軟になることで、細胞一つ一つの中に栄養が取り込まれやすく、栄養の代謝がスムーズに行われます。糖質や脂質がスムーズに代謝されることから、肝細胞の中に脂肪として蓄えられる量が少なくなります。

さらに、DHA・EPAは炎症を終息させる作用をします。そのため、肝炎など肝細胞の炎症を抑制させる効果があるため、肝機能低下を防ぎます。

ただ、DHA・EPAなどのオメガ3脂肪酸は体内の活性酸素によって非常に酸化されやすい脂肪酸です。活性酸素はストレスや運動不足、睡眠不足で増えます。酸化されたオメガ3脂肪酸は血管や細胞膜に良好な作用はせず、逆に血管の傷や細胞膜の硬化を引き起こしてしまいます。

もともと酸化されている魚料理(調理してから時間が経っているものや、魚の干物)の摂取を控えると共に、ストレスを減らして活性酸素の発生を抑えましょう。また、野菜や果物には酸化を抑制する抗酸化物質が多く含まれているため、魚料理を食べる際は野菜も積極的に摂取することが必要です。

このように酸化に気を付けた上で、DHA・EPAは脂肪肝などの肝機能低下に効果的です。それは、血管や細胞膜に作用することで、栄養が代謝されやすい状態となり、肝細胞への脂肪蓄積を抑制するためです。

しかし、脂肪肝の改善に一番必要なことは脂肪肝を引き起こした今までの生活習慣を改めることです。ラーメン、ピザ、パスタ、揚げ物、丼ものなどの高糖質、高脂肪な食事が多い場合は魚や野菜を取り入れたバランスの良い食事に変えましょう。

お酒の量が多い場合は、1回の飲酒量を減らしたり、休肝日を作ったりすることを意識しましょう。毎日の飲酒が習慣になっている場合、飲酒によって快感を得ているため、減らすことは難しいですが、肝臓を大事にすることは命を守ることにつながります。

肝臓が機能しない病気になってしまったら、飲酒量を控えるどころか一滴も飲めない状態になります。そのような状態になる前(自由に飲める段階)に、自分自身で飲酒量をコントロールしましょう。

また、ダイエットなどで栄養バランスが崩れることも脂肪肝の原因になるため、あらゆる食品を普段の食事から摂り入れ、適度な運動習慣も心掛けるようにすることが、脂肪肝を改善させるには重要になります。

サプリメントの摂取は肝臓に悪いのか

DHA・EPA(魚油)が肝機能障害の改善に効果的であることを述べました。DHA・EPAは魚料理を食べることしか摂取の方法がないため、魚料理を普段食べない人にはDHA・EPA摂取が難しいです。そこで、DHA・EPAのサプリメントも摂取手段の一つとしてお勧めできます。

しかし、「サプリメントに含まれている添加物が肝臓に負担をかけるのではないか?」と、サプリメントの摂取自体を問題に考える人もいます。

サプリメントは食品であり法律などで厳しい制限がありません。そのため、誰でも自由に作って売ることができます。つまり、サプリメントの中身が身体に良いものであるかどうかは、私たち消費者がしっかり見極める必要があります。

サプリメントの原材料名の最初に、栄養素の材料ではなく添加物が記載されている場合は添加物の量が多く含まれていることとなり、注意が必要です。添加物が多くなれば、その分肝臓での解毒作用が必要になり、肝臓に負担がかかります。

サプリメント自体の製造では、原材料を粉にしたり固まらないようにしたりするために、添加物は必ず必要です。そのため無添加のサプリメントは存在しませんが、しっかり含有量や製造方法などが記載されているサプリメントであれば中身は安心できます。

また、脂溶性ビタミン(ビタミンA・D・E・K)やミネラル(鉄や亜鉛)は肝臓で貯蔵されるため、それらのサプリメントも注意が必要です。摂取し過ぎたり、合成ビタミンばかりだったりすると、肝臓での負担が増えます。

脂溶性ビタミン、ミネラルが含まれるサプリメントは過剰摂取しないように注意することが必要です。

DHA・EPAサプリメントは脂質のサプリメントであり、「肝細胞に脂肪が蓄積されるのではないか」と気になるかもしれません。しかし、DHA・EPAは脂質の中でもいち早く代謝され、DHA・EPAのほとんどは生体膜(細胞膜や血管の膜)に取り込まれるため、脂肪として蓄積されることはほとんどありません。

ただ、DHA・EPAサプリメントにはDHA・EPA(オメガ3脂肪酸)以外にもオメガ6脂肪酸や飽和脂肪酸など摂取を控えるべき脂肪酸も含まれています。それらの脂肪酸は脂肪肝の原因にもなります。サプリメントパッケージに記載されている脂質含有量を確認してから、オメガ3脂肪酸の含有率が高いものを選ぶようにしましょう。

また、DHA・EPAサプリメントには「脂肪酸が酸化されないための抗酸化物質(ビタミンEなど)」が含まれていなければ、サプリメント自体が酸化されてしまいます。肝臓に負担をかけないためにも、抗酸化物質がしっかり含まれているDHA・EPAサプリメントを選びましょう。

まとめ

肝臓病の予備軍は1000万人もいるとされており、多くの現代人が肝臓の健康を意識しなくてはいけません。

これだけ多くの人が肝臓に負担をかけるようになったのは、食の欧米化(高糖質・高脂質)や食品添加物の増加、アルコールの過剰摂取だけではありません。魚料理(DHA・EPA)摂取の低下も、肝機能障害で悩んでいる人を増やしている要因になっています。

肝臓は、栄養の代謝、貯蔵、排出、有害物の解毒、消化液の合成など重要な仕事を担っており、人体では「縁の下の力持ち」として24時間働き続けています。肝臓が身体に必要な全ての栄養の状態をコントロールし、全身の細胞が活動しやすいように栄養状態を整えてくれます。

アルコールや食品添加物を常に過剰摂取していると、肝臓は解毒作用を次々に行わなくてはいけない状態となり、負担がかかってしまいます。また、暴飲暴食、栄養のアンバランス、運動不足などが続くと肝臓での栄養代謝はスムーズに行われずに、脂肪肝につながります。

脂肪肝を改善して肝機能を向上するには、DHA・EPA(オメガ3脂肪酸)の摂取が効果的です。DHA・EPAは血管膜や細胞膜をしなやかにするため、肝細胞での栄養代謝を促し、脂肪蓄積を防いでくれます。

サプリメントでDHA・EPAを摂取するときは、肝臓に負担が増えないように「添加物が少ないもの」「抗酸化物質(ビタミンE)が含まれているもの」を選ぶようにしましょう。

肝臓の健康を保つことは、身体全体の健康につながります。肝臓は直接痛みなどを感じさせない沈黙の臓器ですが、身体の全てをコントロールしていることを頭に入れ、肝臓の負担が増えるような生活習慣を見直しましょう。