脂肪は、一般的には悪いものとして捉えらます。それは、「脂質を多く摂ると太る」「脂肪は血液をドロドロにする」といったようなイメージから起こっているものです。

しかし、脂質は体を構成する細胞の材料となったり、体の働きを調整するホルモンの原料となったりします。また体を動かすエネルギー源としても使われます。そのため、脂肪は体にとっては必要不可欠なものだと言えます。

そうは言っても、現代の生活をしていると、「トランス脂肪酸」といわれるような「質の悪い油」を過剰に摂取しているのが普通です。そのため体には、トランス脂肪酸のような体にとって悪い脂肪が溜まっていることは明らかです。

そして、質の悪い油の害を避けるためには、トランス脂肪酸の摂取を控えるだけでなく、体についた脂肪を落とすことも大事になります。このことを、「脂肪解毒」といいます。今回は、この脂肪解毒について解説します。

水溶性毒と脂溶性毒

かつて、人間を苦しめてきた感染症や、水銀、鉛といった有害金属は、全て血液中に溶け込むことで、体に悪影響を与えます。これらは血液自体に問題を起こしたり、血液に乗って全身の細胞に作用したりします。このように、血液に溶け込んで体に害を与えるようなものを「水溶性毒」といいます。

一方、質の悪い代表として知られる「トランス脂肪酸」や、農薬、化学調味料、防腐剤などの添加物に含まれるようなものは、全て体の脂肪に溜まります。そのため、これらのことを「脂溶性毒」といいます。

以前と違って、科学技術が発展し、世の中が便利になるにつれて、水溶性毒より脂溶性毒の方が問題となってきています。

体の大部分は脂質でできています。例えば、脳は60パーセントが脂肪で作られています。また、脂溶性毒は一度体内に侵入すると、なかなか排出されにくいという特徴を持っています。

つまり、私たちの体の隅々に脂溶性毒が存在しており、自分たちが気づかないうちに毒だらけの体になっているということです。

先ほども述べたように、現代社会では、ほとんどの人が質の悪い油や添加物を日常的に摂取しています。例えば、誰もが普段使っている「サラダ油」は、トランス脂肪酸を豊富に含む油の代表例です。また、クッキーやケーキ、アイス、パンなどにもトランス脂肪酸が多く入っています。

さらに食品だけではなく、洗剤やシャンプー、ボディーソープには、脂溶性毒である添加物がたくさん入っています。

食品や日用品のラベルを見てもらうとわかりますが、よくわからないカタカナのものが数十種類は書かれていると思います。その中のほとんどは添加物であり、脂溶性毒によるものです。

このような添加物などは、人々の生活を便利にしました。食べ物が腐らずに何日も保存できるのは食品添加物のおかげです。そのことで、多くの感染症が防がれています。

しかし代償として、添加物は私たちの体の中に脂溶性毒として蓄積されやすくなりました。そのため、ほとんどの人の体は脂溶性毒にまみれた体だということができます。

脂肪解毒のすすめ

今まで述べたように、私たちの体は脂溶性毒にまみれています。そして、脂溶性毒を完全に避けることはほぼ不可能です。そのため、溜まってしまった脂溶性毒を解毒することが大切です。

解毒の方法としては、脂肪を燃焼させることが効果的です。脂肪に溜まった脂溶性毒は、脂肪が無くなるのと一緒に排泄されます。

具体的には、以下の方法がお勧めです。

・有酸素運動による脂肪燃焼
・低温サウナによる脂肪燃焼

この2つの方法に共通していることは、「無理なくゆっくり脂肪が燃焼される」ことです。

有酸素運動は、筋トレなどとは違って、きつくない程度の運動を長時間行います。低温サウナも、通常のサウナより温度が低く、そこまで暑さを感じないサウナに長時間いることでじっくり汗を流します。このようにして脂肪を燃焼すると、効果的に脂溶性毒を解毒することができます。

また、脂肪解毒の後に大切なことは、良い油を摂取することです。その代表例が、魚油や亜麻仁(あまに)油に代表される「オメガ3系脂肪酸(DHA、EPAなど)」になります。

今回述べたように、油の害を防ぐ方法は単純です。「体に溜まった悪い油を排出して、良い油を取り入れる」だけです。冒頭でも述べたように、脂質自体は体に欠かせない栄養素です。解毒した後に、良質の脂肪を摂取するように心がけて下さい。